2007年 08月 18日
Velib'
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6月から市内あちこちで設置のための工事が始まり、僕の住むアパルトマンの前のサン・ドニ通りでも7月から敷石を掘り返して設置工事をしていた。
ヴェリブを借りるのは、そう簡単ではない。
加入手続きが必要で、期間は長期の場合は1年(29ユーロ)、短期の場合は1週間(5ユーロ)か1日(1ユーロ)。短期の場合は磁気読み取り式のクレジットカードかNAVIGOカードで、スタンドにある自動券売機でチケットを購入する。
この自動券売機での手続きがややこしい。
券売機が支持するとおりにボタンを押し、クレジットカードを挿入して、150ユーロを保証金として引き落とし許可を承諾し、暗証番号を設定する。Velibカードが出てきたら、そこに印刷してある番号と暗証番号を押し、借用のボタン、ついで借用可能な自転車の番号を押すと、その自転車をスタンドから取り外すことができる。取り外す際は、ボタンを押して、緑ボタンが点滅しているあいだに外さないと、ロックが降りて外せなくなり、初めから操作をやり直さないといけない。悪戦苦闘しているフランス人を何度も見た。
ただ、このレンタル自転車のいいところは、期間中、同じカードで何度でも借りられることと、返却はあちこちに設置してあるレンタルスタンドに自由に返却できること、そして最初の30分は無料であることだ。つまり、30分以内にあるスタンドから別のスタンドに行って返却し、また乗り継いで別のスタンドまで移動するということが無料でできるのだ。(乗継ぎは即座にできず、5分間の猶予が必要と聞いた。)とにかく30分ならかなりの距離を移動できる。
(31〜60分は1ユーロ、61〜90分は2ユーロ、その後30分ごとに4ユーロの追加料金がかかる)。
自転車は車道に指示されたスペースを、自動車の運転規則どおりに走らないと行けない。つまり日本みたいに一方通行の道を逆に走ったり、歩道を走ることはできない。パリ市内は一方通行が多いので、慣れないとなかなか不便だ。
僕は1週間券を購入した。
最初はちょうど30分乗ったのだが、スタンドの自動券売機でチェックすると、30分1ユーロと出た。30分以内ではなくて30分未満が無料なのか。
フランスはアイデア優先でそれを支える技術が追いつかない頭でっかちの国だ。案の定、自動券売機ももうあちこちで故障しはじめている。レンタル券が出なかったり、カード番号を押しても「無効」と出たりする。維持がたいへんだろうなと思う。
困るのは、返却の際、自転車が満杯状態だと返せないので、ほかのステーションを探さないといけないことだ。満杯状態=機械が壊れているステーションが多いので、無料で乗り回すつもりだととてもあせる。
しかし、もう秋風の感じられる涼しいパリの町中を自転車で走るのはそれなりに爽快だった。
by peuleu
| 2007-08-18 12:23
| 現世観察