2007年 04月 18日
Voyage de BOB_07:Montignac
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おそらく世界遺産の動きが拍車をかけたと思われるが、この地方の有名な壁画洞窟(grotte ornée)は今はどこも観光地化していて、一般訪問者はガイドツアー以外の方法では入れない。保護のための入場制限とガイドツアーを通してはじめて接することができる。いくつかのケースでは事前に予約してチケットを入手しておかないといけない。そんなことを知らなかったので、4月18日午前中にLes Eyziesの近くの壁画洞窟 Font de Gaumeを訪れようとしたら、もうすでに「本日満員」ということで入れなかった。
それでしかたなく有名なラスコー洞窟のレプリカ、Lascaux IIを見に行くことにした。レプリカとはいえよくできていると聞くし、何より著名である。まずはおのぼりさんだ。
Lascaux 2は、Les EyziesからVézère川沿いに26キロ離れたMontignacという町の約2キロ南東にある。18日11時ごろ、Les Eyziesのホテルを出て車で40分弱、Montignacの中心にあるOffice de tourismeで午後の見学を予約できた。
時間があったので、Montignacの町を見物することにした。 Rue de la Libertéを少し行くと、城跡があった。昔はラスコーの洞窟と宝の眠る地下道でつながっているという噂もあったモンティアック城だ。柵で囲まれていたが、扉が半開きだったので入ってみた。静かな廃墟があった。廃墟は光が美しい。 もと城壁の上に上がってみると、Vézère川沿いの美しい町並が目に飛び込んでくる。
廃墟にはちがいなかったが、瓦職人の工房があって、青年がやって来て瓦を整理する作業を始めた。聞けば、屋根職人の親方のもとで働いているという。町の家々の屋根が見渡せるこんな素晴らしい眺望のもとで、しかも廃墟の傍らで瓦の仕事ができるなんて、とてもうらやましいと思った。いろいろあって美術を一生の仕事と決め、美大の教員などしているが、僕はいつまでもそのことになじめないでいる。いつのまにか光はすっかり夏の日差しに変わっていた。
作業場の近くに廃墟化した塔があり、窓が開いていた。日本だと「危険だから」とすぐ立入禁止・封鎖・取り壊しになるところだろう。そういう場所を放っておくところがいい。放っておけば、すべての物質は光の時間に浸され、洗われ、純化される。
で、窓から侵入して、回り階段を最上階まであがってみた。
テラスに出ると、町の屋根越しにVézère川がよく見えた。その流れはたっぷりとしてゆるやかだった。
それでしかたなく有名なラスコー洞窟のレプリカ、Lascaux IIを見に行くことにした。レプリカとはいえよくできていると聞くし、何より著名である。まずはおのぼりさんだ。
Lascaux 2は、Les EyziesからVézère川沿いに26キロ離れたMontignacという町の約2キロ南東にある。18日11時ごろ、Les Eyziesのホテルを出て車で40分弱、Montignacの中心にあるOffice de tourismeで午後の見学を予約できた。
時間があったので、Montignacの町を見物することにした。
廃墟にはちがいなかったが、瓦職人の工房があって、青年がやって来て瓦を整理する作業を始めた。聞けば、屋根職人の親方のもとで働いているという。町の家々の屋根が見渡せるこんな素晴らしい眺望のもとで、しかも廃墟の傍らで瓦の仕事ができるなんて、とてもうらやましいと思った。いろいろあって美術を一生の仕事と決め、美大の教員などしているが、僕はいつまでもそのことになじめないでいる。いつのまにか光はすっかり夏の日差しに変わっていた。
作業場の近くに廃墟化した塔があり、窓が開いていた。日本だと「危険だから」とすぐ立入禁止・封鎖・取り壊しになるところだろう。そういう場所を放っておくところがいい。放っておけば、すべての物質は光の時間に浸され、洗われ、純化される。
で、窓から侵入して、回り階段を最上階まであがってみた。
テラスに出ると、町の屋根越しにVézère川がよく見えた。その流れはたっぷりとしてゆるやかだった。
by peuleu
| 2007-04-18 09:00
| 旅:洞窟壁画探訪