2007年 04月 16日
Voyage de BOB_01
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4月16日から22日まで、フランス南西部のDordogne/Lot地方の洞窟壁画と中世村落探訪の旅に出た。パソコンを持っていかなかったので、以下は事後の研修報告。
洞窟壁画については昔から関心があったが、これまで訪れる機会を逸していた。だが、彫刻家・若林奮が70年代のフランス滞在中、ピレネーの南北一帯に点在する洞窟壁画を探訪してまわった体験をつづった『若林奮ノート』(書肆山田、2004)を読んで、自分も今回の研修期間中になんとか訪れようと思っていた。画家の増井英氏の著書『人はなぜ絵をかくのか』(編集工房ノア、1999)の刺激もあった。だが何よりも、5週間の日本での法要や雑事でぶれた頭をすっきりさせたいということがあった。
フランスの地方はよく行く南仏以外はほとんど知らない。壁画のある洞窟がどこにあって、どういうアクセス方法があるかも定かではなかった。幸い今はインターネットがあるので、たまたま目にした先史芸術の紹介サイトHominidésにざっと目を通して、準備もそこそこに出発することにした。
16日13:56、Paris-Austerlitz発のCorail TéosでLimougesに向かう。
Corail Téosは2003年に内外装を一新した高速の地方線で全席予約制。2等車は通常見られるコンパートメントはなく、通路をはさんで6人掛けと2人掛けの席が並び、運ぶ乗客数が増えている。冷暖房完備、テーブル付き。
乗車時間は3時間、Limougesに16:49に到着。
ここでローカル線に乗り換えて、Périgueuxに18:15にたどり着く予定だったが、なんとストで列車が出ない。駅の掲示板にバスのマークがあり、まさかと思っていたら、案の定、乗客は駅の外にある代用バスに乗り換えて、Périgueuxに向かうしかない。だが、代用バスは一台だけで、乗客数はどう見てもバスの定員の倍はいる。詳しい説明もない。
だが、なぜか自分の中に苛立ちの感情は起こらず、逆にうきうきした気分でなんとか満員のバスに乗り込んだ。
途中、バスは列車の駅ごとに寄っていくので、時間がどんどんすぎていく。さらに運転手が駅員に道をたずねたりしている。何事につけ周到な日本では考えられないが、こういう大ざっぱで行き当たりばったりの道中は、まともな準備なしの今回の旅にふさわしいとも思った。父の突然死をきっかけに、人生はなるようにしかならないという明るい諦観が自分の中に居座った。
もうフランスの日の入りは夜8時半をすぎる。長い夕方の時間、のどかな初夏の山野を抜ける疑似観光バス旅行を終えて、ようやくPérigueux駅にたどり着いたのは夜8時過ぎ。駅前の安ホテル(Hôtel du Midi、41€)に一夜の宿をとる。
洞窟壁画については昔から関心があったが、これまで訪れる機会を逸していた。だが、彫刻家・若林奮が70年代のフランス滞在中、ピレネーの南北一帯に点在する洞窟壁画を探訪してまわった体験をつづった『若林奮ノート』(書肆山田、2004)を読んで、自分も今回の研修期間中になんとか訪れようと思っていた。画家の増井英氏の著書『人はなぜ絵をかくのか』(編集工房ノア、1999)の刺激もあった。だが何よりも、5週間の日本での法要や雑事でぶれた頭をすっきりさせたいということがあった。
フランスの地方はよく行く南仏以外はほとんど知らない。壁画のある洞窟がどこにあって、どういうアクセス方法があるかも定かではなかった。幸い今はインターネットがあるので、たまたま目にした先史芸術の紹介サイトHominidésにざっと目を通して、準備もそこそこに出発することにした。
Corail Téosは2003年に内外装を一新した高速の地方線で全席予約制。2等車は通常見られるコンパートメントはなく、通路をはさんで6人掛けと2人掛けの席が並び、運ぶ乗客数が増えている。冷暖房完備、テーブル付き。
乗車時間は3時間、Limougesに16:49に到着。
ここでローカル線に乗り換えて、Périgueuxに18:15にたどり着く予定だったが、なんとストで列車が出ない。駅の掲示板にバスのマークがあり、まさかと思っていたら、案の定、乗客は駅の外にある代用バスに乗り換えて、Périgueuxに向かうしかない。だが、代用バスは一台だけで、乗客数はどう見てもバスの定員の倍はいる。詳しい説明もない。
途中、バスは列車の駅ごとに寄っていくので、時間がどんどんすぎていく。さらに運転手が駅員に道をたずねたりしている。何事につけ周到な日本では考えられないが、こういう大ざっぱで行き当たりばったりの道中は、まともな準備なしの今回の旅にふさわしいとも思った。父の突然死をきっかけに、人生はなるようにしかならないという明るい諦観が自分の中に居座った。
もうフランスの日の入りは夜8時半をすぎる。長い夕方の時間、のどかな初夏の山野を抜ける疑似観光バス旅行を終えて、ようやくPérigueux駅にたどり着いたのは夜8時過ぎ。駅前の安ホテル(Hôtel du Midi、41€)に一夜の宿をとる。
by peuleu
| 2007-04-16 05:06
| 旅:洞窟壁画探訪