2006年 10月 30日
FIAC
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10月27日、FIAC(Foire Internationale d'Art Contemporain 10/26〜30)に行く。
今年はグラン・パレに加え、ルーヴルのクールカレも使っての現代美術展示即売会。
日本だと国立博物館の一部で現代美術市が開かれるような感じか。たぶん、ルーヴルは画商たちからかなり使用料をせしめているんだろう。
グランパレの前にはすごい行列。
グランパレの前にはすごい行列。
入場料が一人20€もするので、たまたま隣り合わせた人たちとにわかに団体客を装うが、受付嬢にすぐに見破られ、やむなく一人ずつ払うはめに。
思ったとおりあまり面白くない。
思ったとおりあまり面白くない。
巨匠の売り物作品は高値、若手はやけにちやほやされている。
客も地元のフランス人より、外国人が多いらしく、英語、イタリア語、ドイツ語が飛び交う。
まあ愛好家やコレクター相手のマーケットは、美術家にとっては向こう岸の世界。面白いわけがない。
そういえば、バーゼルのアートフェアとドクメンタが交合している作品をだれかが作っていたな。
ルーブルの方に回る気はすぐに失せる。
しだいに眼は作品から逸れ、新装なったばかりのグランパレの装飾や展示デザインの方へ。
特にブースの天井代わりの半透明の白い布が気にかかる。
特にブースの天井代わりの半透明の白い布が気にかかる。
テトロンだろうか、数メートル四方、継ぎ目なくブースの上方を覆い、光をきれいに拡散させている。
あちこちの画廊や美術館でもよく見かけるが、とにかく継ぎ目のないのがすごい。
日本だとふつうの工業製品の布にはサイズの制限があるが、こちらでは展示デザインが一つの産業として発達しているから、
日本だとふつうの工業製品の布にはサイズの制限があるが、こちらでは展示デザインが一つの産業として発達しているから、
ディスプレイ専用に開発されて普及しているのだろう。僕が知らないだけで、日本でも普及しているのかな。
とにかくあんな大きい布、展示会が終わったら分けてもらえないかとも思う。
出た。どこかで見たことがある二人組。やつら、なんていうんだっけ?
会場の片隅では、キュビスム誕生100年記念と称して、若手美術家のグループ展が開かれていた。
とにかくあんな大きい布、展示会が終わったら分けてもらえないかとも思う。
提供は自動車会社のシトロエン。ほかにもマルセル・デュシャン賞なるものがあった。
グランパレのガラスの向こうでデュシャンが微笑んでいる。
ここから出ないといけない。
by peuleu
| 2006-10-30 09:24
| 現世観察